イネイブラーの方が抱える生きづらさは、過去のトラウマや虐待からきているものが多いです。家族を守るためにご自身が犠牲になってきた方が多く、過度な自己犠牲的な行動が印象的です。例えば、長女がお母さんの代わりに弟や妹の面倒を見たり、息子が夫の代わりとして、母親の相談役になったり。最悪のケースでは、とても悲しいことに、娘が妻役として振る舞って父親から性的虐待を受けてしまったというケースもあります。そんな背景もあるイネイブラーですが、今回はその特徴と克服方法に焦点を当てて、具体的なアドバイスを紹介していきます。
その特徴とは?
その特徴1つに、他者の期待や要求に、自分が犠牲になって応えてしまう点があります。これはつらい過去からの自己否定感などに基づいており、本人はすでに限界を超えているのに、さらに他人の頼み事を聞いてしまうことなどがあります。
セルフリフレクション
克服のためには、まず自己認識を向上させることが重要です。セルフリフレクションを通じて、自分の感情や行動に気づく習慣をつけていきましょう。セルフリフレクションとは、自分の行動、感情、思考について深く考えて内省するという方法です。過去の経験などから、自分の成長や学びを再確認して、将来の行動や判断に活かしていきます。「なぜこの状況で自分の生きづらさの反応が出たのか」ということを振り返って、その反応がトラウマとどう関係しているのかを考えることが必要です。自分を理解しようとすることは、愛することにつながっていきます。継続することで、自分をいたわる気持ちが大きくなり、自己肯定感が高まっていくでしょう。
アファーメーション
高い自己肯定感をつくるには、毎日のアファーメーションが有効です。ポジティブな言葉を繰り返し唱えてみましょう。例)「私は価値ある存在であり、自分を大切にする権利があります」など。自分に肯定的な言葉をかけて、否定的な信念を少しづつ崩していくことで、自己肯定感を作っていくことができます。
カウンセリングを受けてみる
やはりカウンセリングは、生きづらさを克服するための強力な手段です。専門家とのセッションを通して、未昇華の感情やトラウマに直接アプローチしていきましょう。専門家からの客観的な視点によって、セルフケアよりも成果が出やすくなります。
サポートグループへの参加
同じような生きづらさを抱える人との交流は、アダルトチルドレンにとって心の支えとなります。グループメンバーからの共感や理解は、あなたの孤立感を減少させてくれるでしょう。さらに、他者の経験から学べることもあり、そこから自分の成長に繋げていくこともできるのです。また、サポートグループやカウンセリングを通じて、健全なコミュニケーションのモデルを見つけることも大切です。モデルを通して、他人との関わり方を学ぶことができます。それが、安定した人間関係を築くのに役立ち、心の安定につながっていきます。
ストレスからの解放
ストレスは生きづらさを大きくして、ネガティブなセルフイメージ強化する要因となります。ぜひ、深呼吸やマインドフルネスなどを試していきましょう。米カーネギーメロン大学が2014年に発表した研究結果では、「1日25分の瞑想を3日連続で続けた被験者が、そうでない人に比べて”ストレスホルモン”とも呼ばれるコルチゾールが減少した」という報告がでています。やってみる価値はあると思いますよ。
目標設定の重要性
自己肯定感を高めていくには、成功体験の積み重ねが必要です。はじめは小さい目標からスタートして、成功体験を積み、自分の成長を確認していきましょう。失敗は否定的に捉えるのではなく、成長の機会として考えていくことが重要です。また、自分を積極的に評価することも大切です。結果だけでなく、その過程を褒めることで、周りからの評価に振り回されない自分軸を作り上げることができます。
まとめ
今回は、イネイブラーの方の生きづらさに焦点を当てました。イネイブラーの方は、虐待やトラウマの影響から自己犠牲的な反応が見られやすいです。そしてその影響が、他者の期待に応えすぎてしまうという行動に結びついてきます。セルフケアでの解消を試みたい方は、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。紹介したアプローチを組み合わせることで、生きづらさから解放されて、自分らしい生き方を取り戻せるかもしれません。試してみてくださいね。みなさんが自分らしい人生を取り戻して、幸せな生き方に変化していくことを願っています。
ではまた!
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