【社会構造】日本社会が生きづらい理由

自己肯定感

日本に蔓延する努力神話

日本社会は長らく、単調な努力で成果を出そうとしています。これは頑張れば頑張った分だけ成果を生み出せるという昭和の頃から培った成功体験によるものだそうです。こうなった原因は、高度経済成長の成功体験によるものが大きいと言われています。当時は、モノを作れば作るだけ売れました。そのため、働くだけ成果となって帰ってきやすかったのです。しかし現代はそうではありません。当時と比べて、国民の生活は潤い、その需要は先導的なものから共感的なものへと移り変わってきました。これは一定の発展を遂げた国でよく見られることです。生活が潤い自分自身と向き合う時間が増えたことで、「自分のあたりまえが他の人にとってのあたりまえとは思えない。だから誰かから共感して欲しい。自分をわかって欲しい。」と思いやすい流れが起きているのです。

ではそこと照らし合わせて、昨今の政治政策はどうでしょうか?リニアモーターの製作や大阪万博。「とにかく国民にも世界にも派手で大きなことをやって大きな成果を得よう!」という思惑を感じます。これって「たくさん頑張った分だけ、成果が返ってくる」という昭和の成功モデルの考え方と似ていませんか?私には、どうしてもそう見えてしまいます。そして決定的なのは、その経済効果がイマイチ見込めず、その上、大阪万博は開催できるのかすらわからないという点です。すでに人々の考え方や感覚が変わり、それに伴って時代の流れも変わっています。もう今までの頑張り方では昔のような成果を生み出すことは難しいのです。

ただ、だからといって昭和モデルを否定する気はありません。なぜなら、その時代は努力して頑張って突き進むのが正解だったからです。物質的な生活が今よりも潤ってなかったからですね。でも今はもう違います。いろいろなものが、より便利に、より簡単、より速く変化する中で、「我慢を軸とした頑張り」では対応できません。単純な仕事はどんどんAIに取って代わられていくでしょう。本当にこのまま、無意味な我慢や努力を続けることが皆さんの満たされた人生、ひいては日本の発展や明るい未来につながっていくのでしょうか?

ツラい努力ではもう勝てない時代

大きな変化が起きたのはコンピューターの躍進によるものだと思っています。人間が1+1=2という作業をする間に、コンピューターが1000…×1000…=1000000…….という作業をこなしてしまう、といった極端な構造変化が起こりました。もうこの時点で人間の努力では敵いません。しかし日本は時代の潮流を読めませんでした。今までと同じように、高度経済成長で培った「我慢に裏打ちされた努力」で突っ走ってしまいます。それでは結果が出ないのは当然だと思います。「歯を食いしばって我慢して努力した先に大きな結果がある」こういった信念に縛られていては成果を生むのは難しいです。そしてこれがまさに、長らく日本でイノベーションが起きないことや、30年間のデフレから脱却できないことにも繋がっていると思います。

では、今の時代に合った生き方とはなんなのでしょうか?次の章ではこれからの時代を生き抜くために必要なことを述べていこうと思います。

「感性」と「しなやかさ」

今の時代に対応して生きていくには自分の感性を取り戻して、しなかさを発揮していくことが大切です。しつこいですが人間の努力はコンピューターやAIの前ではちっぽけなものです。我慢を必要とする単純作業はどんどんと取って代わられていきます。しかし逆に言えば、ツラい我慢が必要なことはAIやコンピュータに任せて、人は人にしかできないことに注力しやすくなっていくともいえます。これからは自分の心を躍動させて、感性を活かして生きることが大切になるのです。そして良いタイミングが来た時にはヒラリと軽やかに乗りこなす、まるで風に身を任せているかのような力を身につけたいものです。

人間の心には、機械を凌ぐほどのものすごい計算力が備わっています。何万何億通りの中から、すべてを吟味することなく、直感で自分に必要なものだけを選び取ることもできます。それは数式や科学では解明できないほどの力なのです。その本来の感性を活かすには、心の元気を取り戻していく必要があります。心に栄養を与えていきましょう。自分の本音と対話して、ワクワクすることに向かっていきましょう。それが自分らしく生きるための糧となり、眠っていた感性を取り戻すための助けとなってくれます。

自分らしく生きるために

とにかく自分の心の声に従うことが大切です。やってみたいこと、いってみたい場所、なんでもいいです。そのとき求めている方向に進んでみてください。進んだ先での出会い、経験、それらを通して自分自身と向き合う時間が、人生を予想しなかった方向へと運んでくれます。やがて痛みも癒えていくでしょう。

しかしそうはいっても、皆さん全員がいきなり環境を変えて、新たな一歩を踏み出すのは難しいと思います。「今の職場をそう簡単にはやめられない」「安易に先の保証がないことに飛び込めない」そういった気持ちが湧いてくるのは当然です。

実は過去の私も、いきなり職場を辞めて1人で宮古島に飛び込んだことがあります。「綺麗な海を見たい」理由はたったそれだけでしたが、当時は本当にお金がなく、島に知り合いもいなくて不安でした。島での暮らしの詳細は割愛しますが、結果的に1年近く暮らしました。振り返るとそこでの出会いや経験が、今の生き方の根本にあることは間違いないです。その上、当時私と関わってくれていたカウンセラーの支えが力になりました。そもそもカウンセラーの後押しがあって宮古島に飛び込んだのですが、仮に1人だったらと考えると、、、かなり怖いです。足がすくんで思うように動けなかったと思います。「私には信頼できる味方がいる。」こう思えたことが大きかったんです。私の場合は、たまたまカウンセラーでしたが、他の人の力を借りても良いんです。できれば背中をそっと押してくれて、心に火を灯し続けてくれるような存在なら最高です。カウンセリングもその選択肢の1つだと思っています。

中にはセルフケアで実践したい方もいるでしょう。そんな方には、「今日は5分だけ自分に正直にいられた、明日はもう少し長くいられたらいいな。」そんな感じで、本音に素直な時間を作ってみることをお勧めします。この繰り返しが徐々に、心との関係を良好にしていってくれます。心と仲直りするイメージですね。時間はかかったとしても少しづつ本来の感性が呼び起こされていき、時代の流れに対応していく力は身についてくると思います。どうかご自身がイヤにならない範囲で、チャレンジしてみてください。

今回は以上です。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。ぜひ焦らず、じっくりやってみてください。あなたの人生が希望に満ちて、自分らしさで満たされることを願っています。それでは。

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